マンションの手摺りの新設工事で、手摺り同士をつないだジョイント部にメッキ風塗装を行った事例です。溶接や金物の取り付けでリン酸メッキが傷んだ15カ所を、ケレンと脱脂で整えてから下地と調色した塗料を重ね、周りのメッキに合わせた質感に1日で仕上げました。
施工案件情報
| 施工対象 | マンションの手摺り(リン酸メッキ処理)のジョイント部 |
|---|---|
| 工事区分 | リペア・補修(メッキ風塗装) |
| 数量 | 15カ所 |
| 工期 | 1日 |
メッキ風塗装の工事内容
リン酸メッキ処理をした手摺りは、黒みがかったグレーに、まだらな色むらのある独特の質感をしています。今回の工事では、新設した手摺り同士をつなぐ際の溶接や金物の取り付けで、ジョイント部のメッキの皮膜が傷みました。そのままでは補修の跡が目立つうえ、傷んだ部分から錆が出るおそれがあります。
そこで、傷んだ部分をケレンと脱脂で整えてから塗装し、周りのメッキの色と質感に近づける「メッキ風塗装」で補修しました。部材を外してメッキをやり直すのではなく、取り付けたままの手摺りを塗装で補修できるのがこの方法の利点です。
下地には金属調のプライマーを使い、その上に調色した塗料を重ねる多層の塗膜にしています。使用した塗料は有機ジンクリッチペイントです。ジンクリッチペイントは亜鉛の粉末を多く含む塗料で、鉄の錆止めの下塗りや、亜鉛メッキの傷んだ部分の補修に使われます。
メッキ風塗装の工程ごとの施工写真
ジョイント部:施工前と仕上がり

施工前のジョイント部

仕上げたジョイント部
メッキが傷んでいたジョイント部(左)を、周りのリン酸メッキに合わせた色と質感に仕上げました(右)。
傷んだ部分に下地をつくる

傷んだ部分への下地

ジョイント部の下地
ケレンと脱脂をしてから、メッキが傷んだ部分に下地の塗料を入れます。まわりの手摺りやガラス面は、テープとシートで養生しています。
仕上がりの質感

仕上がりの質感

仕上げた手摺り
リン酸メッキのまだらな色むらに合わせて調色し、塗り重ねています。補修した部分が、まわりのメッキ面になじむように仕上げました。
メッキ風塗装で押さえたポイント
一つ目は、色と質感の再現です。リン酸メッキのまだらな色むらに近づけるよう、細かく調色して仕上げを調整しました。
二つ目は、下地処理です。メッキが傷んだ部分をケレンと脱脂で整え、塗料が密着しやすい状態にしました。
三つ目は、多層の塗膜です。金属調のプライマーを下塗りにして塗り重ね、見た目だけでなく防錆の働きも持たせました。
四つ目は、まわりの養生です。手摺りのほかの部分やガラス面に塗料が付かないよう、テープとシートで養生してから作業しました。
メッキ風塗装の工事概要
| 施工対象 | マンションの手摺りのジョイント部 |
|---|---|
| 数量 | 15カ所 |
| 素地 | スチール(リン酸メッキ処理) |
| 工程 | 養生 → ケレン・脱脂 → 下塗り(金属調プライマー) → 調色した塗料で仕上げ |
| 使用塗料 | 有機ジンクリッチペイント |
| 工期 | 1日 |
メッキ風塗装のように、金属の質感を塗装で再現する模様塗装の種類と工程は模様塗装とは?木目・石目などの種類と工程、向く場所で解説しています。リン酸処理風などの質感の再現は模様塗装のページで、傷や凹みの部分補修はリペア・補修のページでご案内しています。
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