COLUMN / リペア・補修

什器の補修塗装|店舗・商業施設の傷や剥がれを、買い替えずに直す判断と進め方

更新 2026.10.28

什器の補修塗装|店舗・商業施設の傷や剥がれを、買い替えずに直す判断と進め方

什器の補修塗装は、傷や塗装の剥がれが一部に限られていれば、その部分だけを直して什器を使い続ける方法です。買い替えると、同じ型の什器の手配や、搬入・入れ替えの作業がかかります。補修なら、傷の部分を整えて周りの色に合わせて塗り、什器を置いたまま直せます。

この記事は、店舗や商業施設の什器に傷や剥がれを見つけた管理担当の方に向けて、補修塗装で直せる傷と直せない状態、素材ごとの直し方、営業を止めずに進める段取り、買い替えを考えたほうがよい状態をまとめたものです。費用は什器の数や傷の状態で変わるため、ここでは書いていません。

什器の補修塗装で直せる傷と、直せない状態

什器の傷は、塗装で直せるものと、塗装では直せないものに分かれます。

什器の補修塗装で直せる傷の目安|擦り傷・塗装の剥がれは部分塗装、錆は錆を落として下塗りから、凹みは成形やパテで整えてから塗装、割れ・破損や扉・引き出しの動きの不具合は塗装では直せず交換や修理を検討、の4種類を示した図

傷の種類 見た目 直し方の目安
1. 擦り傷・塗装の剥がれ 角や扉の端がこすれて、塗装が剥がれている 研磨して下地を整え、周りの色に合わせて部分的に塗る
2. 錆 スチールの什器の剥がれた所から、錆が出ている 錆を落として下塗りをし、部分的に塗る
3. 凹み 物が当たって、面がへこんでいる 成形やパテで面を整えてから塗る
4. 割れ・破損、動きの不具合 部材が割れている、扉や引き出しがうまく動かない 塗装では直せないため、部材の交換や修理を検討する

補修塗装で直せるのは、表面の傷みです。割れや部材の破損、扉や引き出しの動きの不具合は、塗っても直りません。ご相談の際は、表面の傷と合わせて、こうした不具合がないかを先に確かめます。

素材ごとの什器の補修塗装

什器は、スチール・木・樹脂の化粧板など、素材によって下地の整え方と塗料が変わります。当社の事例では、スチール製の金物と木工什器、コンクリートの床と、素材の違う補修箇所をまとめて直しました。

スチールの什器

陳列棚やラック、カウンターの金属部分などのスチールの什器は、塗装の剥がれた所から錆が出ることがあります。錆や浮いた塗膜を落とし、研磨して塗料が密着する下地をつくってから、周りの色に合わせて塗ります。凹みがある場合は、成形やパテで面を整えてから塗ります。

木の什器

木の什器は、傷の部分の面を整えてから、今の色に合わせて塗ります。木目の見える仕上げか、色で塗りつぶした仕上げかで、合わせ方が変わります。

樹脂の化粧板・樹脂の部品

天板などに使われる樹脂の化粧板や、樹脂の部品は、そのままでは塗料が密着しにくい素材です。塗装で直す場合は下地の処理や塗料の選び方が変わり、元の質感と同じにはならないことがあります。直せるかどうかは、写真や現地で素材を確かめてからお伝えします。

営業を止めずに什器の補修塗装を進める段取り

店舗や商業施設では、日中は営業や開店準備で作業できないことが多くあります。その場合は、営業時間外に作業します。当社では、夜間に作業し、店舗の金物・什器・床の補修を3日でまとめて仕上げた事例があります。改装やオープンの準備で、引き渡しの直前に什器の塗装の剥がれなどが見つかったときも、同じ段取りで進めます。

什器の補修塗装を営業を止めずに進める流れ|写真でご相談、現地の確認と作業時間の決定、営業時間外の養生と補修、次の営業に間に合う片付けと引き渡し、の5つの手順を示した図

  1. 写真でご相談:傷のある什器の全体と、傷の近くの写真をお送りいただき、補修できるかと仕上がりの目安をお伝えします。
  2. 現地の確認と作業時間の決定:施設の営業時間や立入りの条件を伺い、作業する時間帯と範囲を決めます。
  3. 養生:補修する什器のまわりと床を覆い、ほかの什器や商品に塗料が付かないようにします。
  4. 補修:下地を整え、今の面の色に合わせて現地で調色し、部分的に塗ります。
  5. 片付けと引き渡し:次の営業に間に合うよう片付けて、引き渡します。

においが気になる場所では、臭気の少ない水性塗料を現地で調色して使った事例があります。補修箇所が多い場合は、数日に分けて、営業時間外にまとめて仕上げます。

什器の補修塗装で、補修した跡を目立たせないために

補修で難しいのは、直した部分と周りの色や艶の差です。長く使った什器は色があせていて、元の色で塗っても周りと合わないことがあります。そのため、今の面の色に合わせて現地で調色し、境目をぼかして塗ります。

什器の補修塗装の色合わせ|店舗の金属の陳列棚の補修箇所の横に色見本を当て、調色した塗料の色を今の面の色と見比べている様子(イメージ)

※画像はイメージです

色あせが強い面では、補修した部分だけ色が違って見えることがあります。その場合は、扉1枚や天板1枚など、面ごとに塗り替える範囲を事前にご相談します。色合わせの手順は金属パネルの補修塗装の色合わせ|素材と仕上げ別に補修跡を目立たせない手順で解説しています。

什器の補修塗装より、買い替えを考えたほうがよい状態

  • 部材が割れている・大きく変形している:塗装では元の形に戻せません。
  • 扉や引き出しの動きが悪い:金具やレールの不具合は、塗装では直りません。
  • 傷や色あせが什器全体に広がっている:部分的な補修では足りず、全体の塗り替えになります。塗り替える範囲と、買い替えとを比べて決めます。

買い替えには、同じ型の什器の手配や、搬入・入れ替えの作業がかかります。まず傷の状態を見て、補修で足りるかどうかを判断することをおすすめしています。補修では足りないと判断した場合は、そのようにお伝えします。

什器の補修塗装の施工事例

ほかの事例はリペア・補修の施工事例でご覧いただけます。

株式会社ユーコーの什器の補修塗装

株式会社ユーコーは、大阪府大東市を拠点に、金属パネル・金物・什器などの傷や凹み、錆の部分補修をリペア・補修として承っています。現地に伺って補修し、1か所の補修からご相談いただけます。取り外せる金属の部材は、持ち帰って焼付塗装・粉体塗装で仕上げることもできます(焼付塗装の仕組みは焼付塗装とは?通常の塗装との違いと工程、向く部材)。損害賠償保険にも加入しています。

補修塗装と塗り替えの違いは補修塗装とは?塗り替えとの違いと工程、補修できる範囲、部分的な補修で足りるか塗り替えるかの判断はリペア塗装か塗り替えか|素材と劣化の状態で決める判断のポイントで解説しています。

什器の補修塗装でよくあるご質問

什器1台、傷1か所だけでも頼めますか

ご相談ください。1か所の補修から承っています。複数の什器や、金物・床など什器以外の補修箇所があれば、まとめて直すこともできます。

営業時間外に作業できますか

夜間に作業した事例があります。施設の営業時間や立入りの条件を伺って、作業する時間帯を決めます。

補修した跡は分かりますか

今の面の色に合わせて調色し、境目をぼかして仕上げます。長く使って色あせた面では差が出ることがあるため、補修する範囲を事前にご相談します。

写真だけで、補修できるか分かりますか

傷のある什器の全体と、傷の近くの写真をお送りいただければ、補修できるかどうかと、仕上がりの目安をお伝えします。素材や傷の深さによっては、現地で確かめてからお答えします。

まとめ:什器の補修塗装は、傷の種類と素材を見て、営業を止めない段取りで進める

  • 直せる傷:擦り傷・塗装の剥がれ・錆・凹みは、補修塗装で直せる場合がある。
  • 直せない状態:割れや破損、扉や引き出しの動きの不具合は、塗装では直らない。
  • 素材:スチール・木・樹脂の化粧板で、下地の整え方と塗料が変わる。
  • 段取り:営業時間外に作業し、今の面の色に合わせて現地で調色して、部分的に塗る。

傷のある什器の全体と、傷の部分の写真をお送りいただければ、補修できるかどうかと、仕上がりの目安をお伝えします。

工場・プラントの塗装、設備機械の塗り替え、焼付・粉体塗装のご相談を承っています。
図面や現況写真をお送りいただければ、可否と概算のご回答が可能です。

お電話:072-800-8107(平日9:00〜17:30)
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執筆:株式会社ユーコー(工場・設備の塗装と補修/大阪府大東市)

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対象物の写真と、おおよその寸法・数量をお送りください。工法と概算、現地調査が必要かをお返しします。

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