本物の質感にこだわりたい!!リン酸風塗装で耐久性とデザイン性を両立した施工事例
今回の施工事例は、某施設のスチール外壁パネルに行ったリン酸風塗装工事です。
お客様からは、「本物のリン酸皮膜のような、あの独特の無機質で重厚な雰囲気を、塗装で再現できないか」というご要望をいただきました。
📌 施工案件情報
- 📁 案件名:
某施設 外壁パネル リン酸風塗装工事 - 🎨 施工内容:
スチールパネルのリン酸風塗装(意匠性塗装)
📝 工事内容の詳細
今回の工事は、スチール製の外壁パネルに、本物のリン酸皮膜処理(化成処理)に近い意匠性を付与するためのリン酸風塗装工事です。リン酸皮膜処理とは、金属の防錆性を高めるために化学反応を利用して表面に薄い皮膜を作る「表面処理」のことですが、これを塗料で再現するのが本工事の目的です。
使用した塗料は、下塗りに大日本塗料の「デュラクロン」、上塗りに「Vトップ」です。
この組み合わせと熟練の職人技によって、メタリックかつマットな、N-5(濃いグレー)の無機質な質感を再現しました。一般的な外壁塗装が建物を保護するのに対し、今回の工事は、素材の質感を活かした意匠性(デザイン性)を高める特殊塗装や設備塗装の領域です。
特に焼付塗装のような均一な仕上がりを現地で実現したい場合に有効な工法です。
ただし、塗膜のみのリン酸風塗装は、本物のリン酸皮膜処理のような高い防錆性能は得られない傾向があるため、塗膜を長持ちさせるための丁寧な下地処理が非常に重要となります。
🖼️ 施工写真
【施工前】

【施工中】

【施工後】

💡 提案内容と施工のポイント
-
質感・模様の事前確認を徹底: 特殊な意匠性塗装であるため、本施工前に必ずサンプル板を作成し、お客様に色味(N-5)と模様、質感を細かく確認していただきました。これにより、「イメージと違った」というトラブルを未然に防ぎました。
-
塗料選定理由(意匠性と現場施工性): 使用塗料は、高い塗膜強度と意匠性を持ち、現場での施工性にも優れた大日本塗料の「デュラクロン(下地塗り)」と「Vトップ(上塗り)」を選定。短い工期(3日間)で最大限の仕上がりを目指しました。
-
防錆性能を考慮した丁寧な下地処理: リン酸風塗装は防錆性能が本来の皮膜処理より低下する傾向があるため、塗装前のスチール素地に対し、ケレン(サビ落とし)や脱脂といった下地処理を通常よりも丁寧に行い、塗膜の密着性を高め、耐久性が長持ちするよう配慮しました。
📊 工事概要
| 工期 | 3日間 |
| 面積 | パネル 80㎡ ・ 他部品 |
| 素地 | スチール |
| 使用塗料 | 下地塗り:大日本塗料 デュラクロン / 上塗り:大日本塗料 Vトップ (色:N-5) |
📷 その他の施工写真



